数年前にたまたま、大阪長居スタジアムの近くでこの現象を見つけてから、とても気になっていました。長居スタジアムの近くに少し変わった噴水があります。柵で囲まれた中に縦横に並んだたくさんの噴水の噴出孔があり、ここから、大砲のように1発ずつ水を打ち上げていきます。これらの噴水を打ち上げるタイミングが制御されており、とてもリズミカルに高くなったり、低くなったり、夏の間、ちょっとしたショーを楽しむことができます。この噴水を、ぼーっとみていた私は、落下する水の中で、何かがはじけるような、水の動きがあることに気がつきました。知り合いに何度か話してみたのですが、誰も興味を持ってもらえませんでした。
それから、数年経過して、ビデオも撮ってみたのですが、あまり面白さが伝わらないようでした。
そこで、今回、展望台のような、少し高いところから灯油ポンプで水を汲み上げ、その現象を再現してみることにしました。
撮影は、市販ハイスピードカメラ(CASIO EXILIM EX-F1)にで、下から行なっています。こま数は300fpsです。再生は×10としています。上からの映像は通常スピードです。
水風船を壊して大き目の水滴を作ったりする方法でもできましたが、とても手間です。
ところで、崩壊の瞬間ですが、落下開始から約1秒です。ここから落下速度は10m/s近くに達していると考えられます。臨界の水滴径は分かりませんが、ある程度の大きさの粒径が必要です。小さなものではこのような崩壊はしません。花火のような崩壊の様子は、水滴が皿状に押しつぶされてから、真ん中から破れていくようなのですが、ここのところがあまり詳細に観察できていません。最後にリング状になってから、これがどんどん引き伸ばされて行くところは、目を引きます。また、円筒の膜を形成し、王冠のような形にもみえます。
この現象の条件として、水滴の大きさ、液体の表面張力、粘性などいろいろ考えられます。素朴な疑問として、長居公園の噴水を設計された方は、このことを知っていたのでしょうか?
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